yammerjp's Blog

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PHPカンファレンス小田原2025に参加した

2025-04-12 13:40:01.874784+00

4/12に開催されたPHPカンファレンス小田原2025に個人スポンサーで参加した。

小田原の地でカンファレンスが開催されると聞いて、これは行かねばとなっていたが、去年は家の事情で行けず、次の年も開催されるときいて今年こそはとなっていたのだった。

カンファレンスのなかではコンテンツが多く作り込まれていて、初めての人とたくさん接点をもって交流することのできる素晴らしいカンファレンスだった。

発表とコンテンツの感想を残しておく。

キーノートの @takamachi1saki さんの発表は、php-srcのコア開発者として、php-srcの開発状況のいまに関するトピックだった。発表の最後の「自由であるべき」という言葉は、Open Source Softwareに対する態度として、自由という言葉それ自体の意味に根ざした言葉であったなと思う。 自分もソフトウェア開発者の端くれとして、そしてOSSとOSSコミュニティに支えられて生きていられている1人として、自分のできることをやりたいというように思う。

「PHPと旅する OSI 7階層」という @cakephper さんの発表は、根気と楽しさに満ちたものだった。車輪を再発明することの楽しさがありありと伝わってきたことと、自分はTCP/IPプロトコルスタックを自作したことがないので、TLSに関するレイヤには疎いのだなということを再認識した。車輪の再発明が自分も好きなので、いまはできなくともTCP/IPプロトコルスタック自作は人生の中でやりたいことの一つにあるが、しかし根気がいりそうだと思う。実用的なトピックでは、phpでバイナリを扱うためにhex2binをしているというのが印象に残った。スクリプト言語上で人間が扱いやすいのはテキストだし、awkにもBIN ODEとあわせてhex2binをやっていけばバイナリを扱う夢があるかもしれない。

@higaki_program さんの「古き良きLaravelのシステムは関数型スタイルでリファクタできるのか」のセッションは、生々しさと実直さがよかった。社内の耳の痛い過去を赤裸々に話しつつも、それを一つ一つ、まさにレガシーコード改善ガイドに書かれるような王道のやり方で、テストし、変更し、というのが実直だなと感じた。そしてその公開範囲が、ネガティブに取られかねないトピックも含めてとても絶妙な温度感になっていて、そのあたりも含めて、面白いスポンサーセッションだった。

@asumikanさんの「ちいさくPHPUnitをつくってみる」は、テストフレームワークをみじかに感じさせるところがよかった。ふつうのPHPプロジェクトであればPHPUnitが第一選択肢だろうが、言語も含め異なる環境でテストが一見できにくいようなものであっても、かんたんな仕組みでもいいからテストを用意するといいというように自分は考えていて、テストフレームワークのやっているようなことを自分でも出来る、と思うことは結構大事な事に思う。

@ogichotdakese さんの「100行で書けるPSR-11」も、使うものの中を素朴に作ってみて知る、という車輪の再発明のいい側面を感じれる発表だった。自分が好きというのもあるけど、車輪の再発明のトピックが上から感想が続いている。 PSRについて云々というのはあれど、フレームワークの上に綺麗に乗ったもの以外も広く使われているPHPにおいて、いざとなったら作れたり (ちゃんとしたDIコンテナはアレだけど)、適切に選べたりするとよい機会はときどきあって、それをうまくやることでプロジェクトをうまく漸進的に改善できることもあると思う。あと、名前として単純に DIYContainerという名前が洒落が効いていて素敵でした。自分はあまり詳しくないのですが元ネタがあるのですかね。

ランチマッチングとぺちおだ大合戦は、どちらも初めて会うソフトウェア開発者の方と知り合い、お話をするとても良い機会だった。とても楽しく参加することができました。特にぺちおだ合戦は運営の準備も大変だろうと用意に想像がつくようなものだったが、こういうのもアリなのかと、独自のカンファレンス世界観がおもしろかった。

1日を通して、楽しい時間を過ごすことができました。関わられた皆さん、本当にありがとうございました。

写真はゆるキャラの梅丸。いままで全然知らなかったよ、今もあの曲が頭に流れています。 image